企業調査

企業調査の調査事例
依頼内容
ある堺市の中小企業の経営者A氏から、「取引を検討している企業B社の実態を調べてほしい」との依頼がありました。B社は業績が好調であると自称し、大手企業との取引実績もあると説明していましたが、A氏は「どうも話がうますぎる」と直感的に違和感を覚えたとのことでした。特に、B社の財務状況や取引先の実態を確認したいとの要望がありました。
調査の目的
•B社の財務状況が健全かどうか
•B社の代表者や経営陣の経歴に問題がないか
•B社の取引先が実在し、適切に事業が行われているか
•B社に関する風評やトラブルの有無
調査方法
1.公的データの収集と分析
まず、B社の法人登記情報、決算公告、官報掲載情報を精査しました。その結果、B社は確かに法人登記されているものの、直近の決算公告が一度も公開されておらず、財務の透明性に疑問があることが判明しました。また、数年前に別名義で登記されていた法人が短期間で解散されていたことも確認されました。
2.代表者・経営陣の身元調査
B社の代表者C氏について調べたところ、過去に別の企業を経営していたものの、取引先とのトラブルが相次ぎ、裁判記録も残っていることが判明しました。さらに、C氏が過去に金融機関からの借入を返済できず、債務整理を行っていたことも確認されました。
3.取引先の実態調査
B社のホームページには「主要取引先」として複数の大手企業の名前が掲載されていました。しかし、当探偵事務所がそれらの企業に非公式に問い合わせたところ、「B社とは一度も取引をしたことがない」との回答を得ました。これは明らかに虚偽の情報を掲載していることを示していました。
4.風評・評判の調査
業界関係者への聞き込みやインターネット上の口コミを精査したところ、B社に関する否定的な情報がいくつか見つかりました。特に、過去に同様の方法で他社を勧誘し、前金を受け取った後に連絡が途絶えるケースがあったことが確認されました。
調査結果と依頼者への報告
調査の結果、B社は実態の不透明な企業であり、虚偽の情報を掲載して信用を得ようとしている可能性が高いことが分かりました。A氏に対しては、以下のように報告しました。
•B社は決算公告を一度も出しておらず、財務の透明性がない
•代表者C氏は過去に金融トラブルを抱えていた
•主要取引先とされる企業はB社との取引を否定している
•過去に類似の手口でトラブルを起こしている可能性がある
この報告を受けたA氏は、「やはり取引しなくて正解だった」と安堵され、正式な契約を見送ることを決定しました。結果として、A氏は詐欺被害を未然に防ぐことができました。
まとめ
企業調査は、単に登記情報を確認するだけではなく、経営陣の経歴や取引先の実態、風評などを総合的に分析することが重要です。特に、初めて取引する企業については慎重に調査を行うことで、大きな損害を防ぐことができます。
当探偵事務所では、企業調査のプロフェッショナルとして、クライアントの大切なビジネスを守るためのサポートを提供しております。取引を検討している企業に不安を感じた際は、ぜひお気軽にご相談ください。