人探し

失踪した兄の捜索依頼
依頼者情報と依頼の経緯
依頼者は30代女性。依頼者には5歳年上の兄がおり、兄妹仲は良好だったが、3年前に突如連絡が取れなくなった。兄は転職活動中で、「しばらく一人になりたい」と言っていたが、連絡先も途絶え、SNSアカウントも削除されていた。家族で警察に捜索願を出すも事件性がないと判断され、調査は進展しなかった。
最近になり、母親が体調を崩したことをきっかけに、家族としてどうしても兄と再会したいという思いが強まり、探偵に調査を依頼することを決意した。
調査の流れ
1. 事前ヒアリングと情報収集
依頼者から、兄に関する可能な限りの情報を提供してもらう。
•フルネーム、生年月日、身長や体重などの身体的特徴。
•失踪前の住居と最終的な職場。
•趣味や友人関係、行きつけの飲食店など、生活の傾向。
•SNSアカウントの情報や過去の投稿内容。
•特に失踪直前に話していたことや、心配事などの兆候がないか確認。
2. 過去の居住地・職場の聞き込み調査
まずは、失踪前に住んでいたアパートを訪問し、大家や近隣住民に聞き込みを実施。
•結果:転居後の具体的な行き先はわからないが、引っ越し作業を手伝ったという知人の存在が判明。この知人に接触し、兄が引っ越し時に「関東を出る予定」と話していた情報を得る。
さらに、最後に勤務していた会社の同僚にも聞き込みを行い、彼が以前「九州地方の温泉街で住み込みの仕事を探したい」と話していたことが確認される。
3. 公的記録の確認
住民票の移動記録、転居履歴などを確認する。
•兄が関東地方から九州の地方都市に住民票を移していることが判明。新しい住所が特定できたため、その地域を中心に調査を進めることに。
4. 現地での調査
九州地方の住所を訪れ、近隣住民や大家に聞き込みを実施。
•結果:兄はその住所で短期間暮らしていたが、数か月後に突然引っ越ししたことが確認される。引っ越しの理由は不明。
次に、兄が住み込みで働いていた可能性が高いとされる温泉街の宿泊施設や飲食店に絞り込み、広範囲で聞き込みを行う。
•最終的に、とある旅館でアルバイトをしていたことが判明。旅館の従業員からの証言で、兄が「次は北海道に向かう」と話していたという情報を得る。
5. 北海道での追跡調査
兄が向かったとされる地域のネットカフェや短期アルバイトの募集サイトを調査。さらに、公共機関の利用履歴を調べ、兄が札幌市内に移動していたことを突き止める。
•現地での調査を進める中、ネットカフェのスタッフから兄らしき人物が定期的に利用しているという情報を得る。スタッフの協力を得て確認した結果、ついに兄を発見。
結果
調査開始から約3か月で兄の居場所を特定。依頼者にその情報を伝え、兄に直接連絡を試みる。初めは連絡を拒んでいた兄も、妹の強い思いを知り、再会を決意。調査後、依頼者は母親とともに北海道を訪れ、3年ぶりの再会が実現した。
調査を通じてのポイント
1.依頼者との密な連携
依頼者から得た情報をもとに、兄の生活パターンや考え方を推測し、調査方針を柔軟に変更。
2.広範囲な調査力
関東、九州、北海道と広範囲にわたる調査を行い、それぞれの地域で適切な聞き込みと情報収集を実施。
3.慎重な接触
本人が依頼者との再会を望むかどうかを尊重し、最終的に依頼者の意向と本人の気持ちが一致する形で再会をサポート。
依頼者の感想
「兄が無事に生きていてくれただけで嬉しいです。最初は拒まれましたが、母の病気のことを話して、ようやく会うことができました。探偵の皆さんには本当に感謝しています」との言葉をいただいた。