「老舗の番頭が、30年かけて会社を食い物にしていた」――80代社長が気づいた、長年の横領
こんにちは。全国対応の【総合探偵事務所GriT’s】です。
■「番頭として、30年間支えてくれた人だった」
依頼者は松阪市で老舗の食品関連業を営む
80代の社長(男性)の息子(50代)だった。
会社は創業から60年以上の歴史を持ち、
地域の信頼を積み重ねてきた。
長年経理を担当してきた番頭格の男性(70代)は、
先代の社長の時代から会社を支えてきた、
いわば会社の「生き字引」のような存在だった。
「父が全幅の信頼を置いている人だった。
会社の全てを知っている、と言っても過言ではなかった」
依頼者が経営に加わったのは10年前。
会社の帳簿を初めて詳しく確認した時、
どこか違和感を感じていた。
「利益が出ているはずなのに、
手元に残るお金が思ったより少ない。
でも、父に言うと、『○○さんが全部管理してくれているから大丈夫だ』と言って、
取り合ってもらえなかった」
転機は、
80代になった父親が体調を崩し、
経営を本格的に息子に引き渡すことになったことだった。
顧問税理士と共に、
改めて詳細な帳簿の精査を行ったところ、
次々と不自然な点が浮かび上がった。
当社への依頼が届いた。
■ 調査結果――「30年間で1800万円以上」
帳簿の分析と、
番頭の行動実態を確認した結果、
- 少額の架空経費を毎月コンスタントに計上する手口が、
30年以上にわたって続けられていた - 年間で見ると数十万円程度だが、
30年の積み重ねで推計1800万円以上に達していた - 先代社長の強い信頼を利用し、
帳簿の確認を自分だけで完結させていた - 先代が経営を握っていた間は、
誰も詳しく確認することができなかった
「小さな金額を、長期間にわたって抜き続けるという、
発見が最も難しいタイプの横領だった」
■「父に、どう話すか」
報告書を受け取った依頼者は、
最初に言ったのは会社への怒りではなく、
父親への心配の言葉だった。
「父がこれを知ったら、どれほどのショックを受けるか。
30年間信じてきた人が、ということだから」
80代の父親に事実を告げた日、
父は長い沈黙の後、
ひと言だけ言ったという。
「そうか。わしが見られんかったか」
「父が自分を責める様子を見た時、
本当につらかった。
悪いのは横領した側なのに、
父が責任を感じていた」
■ 番頭への対応と法的手続き
70代の番頭と向き合った時、
最初は否定したが、
30年分の証拠を積み上げた報告書を前に、
最終的に全てを認めた。
「少しずつだから、大丈夫だと思っていた。
先代が信頼してくれているから、
誰も確認しないと思っていた」
弁護士と連携し、
全額返済を求める法的手続きが進められた。
「全額の一括返済は難しいとのことで、
分割返済の合意に至った。
長期間の横領という悪質性から、
刑事告訴も視野に入れながら交渉を進めた」
■ まとめ
→ 長年一人に任せ続けた経理は、発見されにくい横領の温床になります。
→ 少額の不正を長期間続けるという手口は、積み重なると被害が甚大になります。
→ 「信頼しているから確認しない」という姿勢が、横領を許し続けることがあります。
→ 世代交代のタイミングは、帳簿の総点検を行う最良の機会です。まずはご相談ください。
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