売上は申し分ないドライバー-でも実態は横領をしていた!
こんにちは。全国対応の【総合探偵事務所GriT’s】です。
今回は、「優秀なドライバーによる経費水増し・燃料費の横領」が発覚した、姫路市内の運送会社からのご依頼による素行調査の実例をご紹介します。
■ ご依頼の背景|「優秀な社員を疑いたくなかった」
ご依頼いただいたのは、
姫路市内で中・長距離運送を営む運送会社の社長(60代男性)でした。
問題となったのは、
入社8年目の40代男性ドライバーでした。
- 長距離便を主に担当するベテランドライバー
- 運転技術が高く、事故・違反の記録がほとんどない
- 取引先からの評判が良く、指名で依頼が来ることもあった
- 後輩ドライバーの指導も任されていた
- 「うちの会社の顔」と社長が公言するほどの存在
しかし約半年前から、
経理担当者(40代女性パート)が気づいたことがありました。
- このドライバーが担当する長距離便の燃料費が、他のドライバーと比べて高い傾向がある
- 同じ区間・同じ車両を使っても、燃料費の申請額に差がある
- 高速道路の料金明細と、申請額に若干の差が見られる日がある
「計算が合わないことがある、と経理の担当者から報告を受けた」
社長は最初、
「計算ミスだろう」と思っていましたが、
数ヶ月にわたって同様の傾向が続いたため、
当社へご依頼いただきました。
■ 調査の方針|「運行中の行動・経費申請の実態を確認する」
今回の調査では、
- 長距離運行中の実際の給油状況の確認
- 高速道路利用の実態と申請内容の照合
- 経費申請額と実際の支出の乖離の確認
- 勤務時間外の行動・生活実態の把握
を中心に進めました。
■ 調査開始|長距離運行中の行動を確認
対象ドライバーが担当する長距離便の運行状況を確認しました。
運行ルートと、
実際の行動を照合すると、
いくつかの不自然な点が確認されました。
■ 給油の実態|「会社指定の給油所を使っていなかった日があった」
会社では、
契約している燃料会社の給油所を利用することが原則となっていました。
しかし調査を進めると、
- 月に数回、会社の契約給油所ではなく、別の給油所で給油していることが確認された
- 別の給油所での実際の給油量と、申請額に差がある日があった
- 会社の給油カードを使用した後に、差額分を個人的に受け取る形の不正が行われていた疑いが浮上
■ 高速道路料金の実態|「申請額と実際の利用額に差があった」
高速道路料金についても確認しました。
- 会社のETCカードの利用記録と、申請された料金に差がある日が複数確認された
- 差額は一回あたり数百円から数千円と少額だが、月に複数回繰り返されていた
- 年間を通じると、相当な金額になるとみられた
■ 生活実態の確認|「収入に見合わない出費が確認された」
勤務時間外の生活実態を確認すると、
- 給与水準に対して、消費行動が明らかに上回っている様子が確認された
- 飲食・娯楽への出費が多い傾向
- 複数のローン返済が確認された
■ 不正の全容|「8年間で積み重なった横領額」
調査結果をもとに、
不正の全容を分析しました。
- 燃料費の水増し申請:月平均約2万円とみられる
- 高速料金の水増し申請:月平均約5000円とみられる
- 合計:月約2万5000円×12ヶ月×推計年数
「8年間全ての期間ではないとしても、積み重なると相当な金額になる」
■ 調査結果|社長へのご報告
報告書をお渡しした際、
社長は複雑な表情で話されました。
「8年間、信頼してきた。会社の顔だと思っていた。それだけに、信じたくない気持ちがある」
「でも、数字は嘘をつかない。経理の担当者が気づいてくれなければ、もっと長く続いていた」
「優秀だから疑えなかった。それが盲点だった」
■ 本人との面談|「最初は否定したが、証拠の前に認めた」
社長・顧問弁護士・総務担当者が同席した面談を実施しました。
最初、対象ドライバーは否定しました。
「そんなことはしていない。計算の誤差じゃないですか」
しかし具体的な日付・金額・給油所の記録を示すと、
長い沈黙の後、
「すみません。本当のことを話します」
と認めました。
「最初は少しだけのつもりだった。でも、やってみたらバレないと思って、続けてしまった」
「会社には本当に申し訳なかった」
という言葉が続きました。
■ 会社としての対応|「厳しく、しかし冷静に」
弁護士と連携し、
以下の対応を進めました。
- 不正額の全額返済を求める示談交渉
- 対象ドライバーの即日出勤停止・調査期間中の就業禁止
- 懲戒解雇の手続き
- 被害額の算定と返済計画の協議
- 警察への被害届については、返済への誠実な対応を条件に検討
対象ドライバーは誠実に対応する姿勢を示し、
分割返済の計画を提示しました。
■ 経理担当者への感謝|「パートの担当者が会社を守った」
社長が後に強く話してくださったのは、
経理担当のパート社員への感謝でした。
「パートの担当者が気づいてくれた。『なんか合わないな』という小さな違和感を、見逃さずに報告してくれた」
「彼女が黙っていたら、もっと長く続いていた」
「現場の社員・パートの『おかしい』という感覚を、大切にしなければならないと改めて思った」
■ 再発防止策|「管理体制の見直しが急務だった」
今回の事案を受けて、
以下の再発防止策を整備しました。
- 給油所を会社指定のみに厳格化し、GPS・給油量の自動記録システムを導入
- 高速料金のETCデータと申請額の自動照合システムの導入
- 経費申請の承認フローを複数人が関わる形に変更
- 定期的な抜き打ち確認の実施
- 「報告しやすい職場環境」の醸成
「技術が高い社員・優秀な社員ほど、管理の目が届きにくくなることがある。それを逆手に取られた」
■ 運送業での不正の特徴|「見えにくい経費が狙われやすい」
運送業での経費不正には、
特有の特徴があります。
- 燃料費・高速料金は変動要因が多く、水増しが発見されにくい
- ドライバーが一人で動くため、行動の把握が難しい
- 少額の水増しを繰り返すことで、長期間発覚しにくい
- 「優秀なドライバー」への信頼が、確認を甘くする
👉 定期的な経費管理・データの自動照合が、
不正の早期発見につながります。
■ 姫路市での企業調査の特徴
姫路市は、
- 製造業・運送業・物流業が集まる工業都市
- 長距離運送の拠点としても機能するエリア
- 経費管理が複雑になりやすい業種が多い
■ まとめ
→ 「優秀な社員」ほど、管理の目が届きにくく、不正が長期化するリスクがあります。
→ 経費申請額の小さな不一致を見逃さないことが、早期発見の鍵になります。
→ パート・アルバイトを含む全社員の「おかしい」という感覚を大切にしてください。
→ 燃料費・交通費など、変動要因の多い経費は定期的な照合が重要です。
→ 「信頼しているから確認しない」ではなく、「信頼しているからこそ透明性を確保する」という姿勢が会社を守ります。まずはご相談ください。
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